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建築関係最高裁 判例リスト一覧 下記の判例一覧に随時新しい判例を載せていきます。実務の参考にして下さい。 |
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最高裁建築関係の判例の利用の考え方 日常的に建築物の設計・監理・または建築や土木の請負契約等に携わる者にとって、最近の建築関係訴訟の多発は注目せざるを得ません。又、最近の建築関係訴訟の特徴として次のことが言えると思います。 従来の建築関係訴訟の被告は請負者側が多かったが、最近では「設計者」や「設計監理者」が被告に側の立場に立たされることです。 この点は注目する必要があります。その背景にあるものとして ○テレビ等で取沙汰されている、「欠陥住宅」問題。 小生のような弱小事務所にさえ、TV局からの取材の申し込みと出演依頼の申し込みがあったほどです。 ○「建築基準法」の大改正。 ○消費者の住宅に対する<意識>の高まり、等があるかもしれません。 最高裁判例の特徴について そのポイントを若干の説明をしておきます。 ○判例とは? 判決文のなかの<判決理由>の中に示された、<法律判断>であること。 ○最高裁判例は、最高裁に置かれる<判例委員会>によって作成されます。 ○ <判例委員会>が作る<判例要旨>は、判例ではありません。<判決理由>の中にあります。間違えないで下さい。 ○先例としての力(拘束力)を持つこと。 このことは、ある同一的法的事象に対しては、下級審(高等裁判所、地方裁判所)の裁判官の法律判断を、事実上拘束すること になります。 言い換えれば、下級審の裁判官は最高裁判所所でするであろう法律判断に拘束される、ということです。その理由として、国家 機関としての裁判所の判断に対する<法の安定性>に対する国民側からの要請にあります。 この事は、裁判の実務上(訴訟上)で、次のような事に意義を持ちます。 訴訟上のやり取りのなかで、特に建築士の鑑定書や陳述書の作成の上で判例解釈を無視した理論展開や、建築士としての自 己の専門 知識の羅列、自己満足的な理論展開は無意味である、ということです。往々にして実務上よくみられます。 この点は注意すべきことです。 ○判例の変更について。 上記に述べた<法の安定性>よりも、個々の裁判の<具体的正義>が優先される必要がある場合においては、最高裁判所の 判例であっても、一定の手続きにより変更されることになります。 最後に、訴訟国家であるアメリカにおいては、名医と世間から言われるような医師は、常に医療訴訟を2つか3つ同時進行的に抱えているといわれています。 我々日常的に設計や監理に携わる者や建築工事の請け負人等にとって、これら最高裁判例に無関心ではいられません。 業務上の<リスク管理>に対しては、常にアンテナを敏感にしておく必要があるはずです。 また、判例の具体的な読み方については、それぞれその専門書がありますので、その気のある人は勉強してみてください。 又、暇のある折には新しい判例を追加していきますので、参考にしてみてください。 判 例 リ ス ト その1 H09.02.14 第三小法廷・判決 平成5(オ)1924 工事代金 請負契約の注文者が瑕疵の修補に代わる損害賠償債権をもって報酬全額の支払との同時履行を主張することの可否 その2 H09.07.01 第三小法廷・判決 平成6(オ)590 建物収去土地明渡等 一体として利用されている二筆の借地のうち一方の土地上にのみ借地権者所有の登記されている建物が ある場合において両地の買主による他方の土地の明渡請求が権利の濫用に当たるとされた事例 その3 H11.11.09 第三小法廷・判決 平成9(オ)873 土地境界確定請求事件 土地の共有者のうちに境界確定の訴えを提起することに同調しない者がいる場合にその余の共有者が 右の者を被告にして右の訴えを提起することの許否 その4 H13.07.10 第三小法廷・判決 平成11(行ヒ)24 不動産登記処分取消請求事件 1 共同相続人間においてされた相続分の譲渡に伴って生ずる農地の権利移転についての農地法3条 1項の許可の要否 2 共同相続人間の相続分の贈与を原因とする農地の持分移転登記の申請を農地法3条1項の許可を 証する書面の添付がないことを理由に却下することの可否 その5 H13.11.27 第三小法廷・判決 平成10(オ)773 損害賠償請求事件 瑕疵担保による損害賠償請求権と消滅時効 その6 H14.01.17 第一小法廷・判決 平成10(行ヒ)49 道路判定処分無効確認請求事件 告示により一括して指定する方法でされた建築基準法42条2項所定のいわゆるみなし道路の指定と 抗告訴訟の対象 その7 H14.01.22 第三小法廷・判決 平成9(行ツ)7 建築基準法に基づく許可処分取消,建築確認処分取消請求事件 建築基準法(平成4年法律第82号による改正前のもの)59条の2第1項に基づくいわゆる総合 設計許可の取消訴訟と同許可に係る建築物の周辺地域に存する建築物に居住し又はこれを所有する 者の原告適格 その8 H14.03.28 第一小法廷・判決 平成9(行ツ)159 建築基準法第59条の2第1項による許可処分等取消請求事件 1 建築基準法(平成4年法律第82号による改正前のもの)59条の2第1項に基づくいわゆる 総合設計許可の取消訴訟と同許可に係る建築物の周辺地域に存する建築物に居住する者の原告適格 2 都市計画道路が完成し供用が開始された場合における建築基準法施行令(平成5年政令第170号 による改正前のもの)131条の2第2項に基づく認定処分の取消しを求める訴えの利益の消長 その9 H14.07.09 第三小法廷・判決 平成10(行ツ)239 建築工事続行禁止請求事件 1 国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟の適否 2 地方公共団体が建築工事の中止命令の名あて人に対して同工事を続行してはならない旨の裁判を 求める訴えが不適法とされた事例 その10 平成15年11月07日 第二小法廷判決 平成14(受)458 損害賠償請求事件 金融機関の従業員が顧客に対し融資を受けて宅地を購入するように勧誘する際に当該宅地が接道要件を 具備していないことを説明しなかったことが当該宅地を購入した顧客に対する不法行為を構成するとは いえないとされた事例 その11 平成15年11月14日 第二小法廷判決 平成12(受)1711 損害賠償請求事件 建築確認申請書に自己が工事監理を行う旨の実体に沿わない記載をした一級建築士が建築主に工事監理者 の変更の届出をさせる等の適切な措置を執らずに放置した行為が,当該建築主から瑕疵のある建物を購入 した者に対する不法行為になるとされた事例 その12 平成6(行ツ)第189号 平成9年1月28日 第三小法廷判決 一 がけ崩れのおそれが多い土地等についてされた開発許可の取消訴訟と開発区域の周辺住民の原告適格 二 開発区域の周辺住民が提起した開発許可取消訴訟における原告の死亡と訴訟承継の成否 その13 平成八年(オ)第五三九号 平成一一年七月一三日第三小法廷判決 通行権確認等請求事件 公道に一・四五メートル接する土地上の建築基準法施行前からあった建物が取り壊された場合に同土地の 所有者につきいわゆる接道要件を満たすべき内容の囲繞地通行権が認められないとされた事例 その14 平成八年(オ)第五三九号 平成一一年七月一三日第三小法廷判決 通行権確認等請求事件 市街化区域内にある開発区域において開発許可に係る工事が完了し検査済証が交付された後においては 予定建築物について建築確認がされていないとしても右許可の取消しを求める訴えの利益は失われる。 その15 平成八年(オ)第一二四八号 平成一二年一月二七日第一小法廷判決 車止め撤去請求事件 建築基準法四二条二項の規定による指定を受け現実に開設されている道路に接する土地の所有者から 右道路の敷地所有者に対する右道路内に設置されたポールの撤去請求が否定された事例 その16 平成13年(受)第94号 平成13年10月26日第二小法廷判決 条件付所有権移転仮登記抹消登記手続請求控訴,同附帯控訴事件 農地を転用のために買い受けた者は農地法5条所定の許可を得るための手続が執られなかったとしても 特段の事情のない限り代金を支払い農地の引渡しを受けた時に所有の意思をもって農地の占有を始めたものと 解するのが相当である その17 平成9年(行ツ)第159号 平成14年03月28日第一小法廷判決 建築基準法第59条の2第1項による許可処分等取消請求事件 1 建築基準法(平成4年法律第82号による改正前のもの)59条の2第1項に基づくいわゆる総合設計 許可の取消訴訟と同許可に係る建築物の周辺地域に存する建築物に居住する者の原告適格 2 都市計画道路が完成し供用が開始された場合における建築基準法施行令131条の2第2項に基づく 認定処分の取消しを求める訴えの利益の消長 |
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